確かに家で弾くとちょっとした近所迷惑w
それでいて、音量を大きくすると、ブレークが早い特性で、グスグズになってしまう…まぁEL84ですから小型アンプの中では頑張っている方だと思いますが…ちょっと持て余していた人も多いのではないでしょうか?
トーンスタック部分もBrightチャンネルのみで使用可能、Thickモードはトーンキャンセルと…中々男前な仕様なんですが…
Brightチャンネルはちょっとブライト過ぎ、Thickモードはデスメタルでもココまで歪ませないぞと言う位歪みます。
確かに、トーン調整だけではなにか独特のクセが在り、小さめのスタジオリハにちょいと持って行って使うような用途にも使えなくて持て余していた所でしたw
ヘッド・キャビ分割で使える割にはキャビネットは専用品でないとあまり良い音がしない的なディスカッションもあったりしてwww
しかし、この中途半端さがMOD精神をくすぐると言うかw
真空管交換して何とかなるレベルではない所がオモシロそうです。
【小型とは言え、プレート電圧330vある部分もありますので、決してMODを推奨しているワケではありません十分な知識と対策を身につけた人が自己責任にてチャレンジして下さい】
海外フォーラムを見漁って見ると…
MyLesPaul.comに"Some Mods for the Vox Nighttrain"と言うスレッドがありました。Special Thanks - Lyle Caldwell
参考にしたのはlyleのアイデアですので回路図のリンクはしません、自己責任で探してみて下さい。
ではオリジナル回路図…(jpegにするには大きすぎるのでpdf書類です)
Vox_Night_Train_NT15H.pdf
【作業前の基板】

まず回路図を見ながら整合性を確かめます。
はははw早速入力部分が間違ってますw
R23はR22ですね。新しいアンプは、基板上にいちいちシルクプリントが在り便利ですなw
作業しやすいようにマーキングして行きます。
副次的に絡み合うのでココだけを弄った所で仕方ないのですが(笑)
割とサウンドメイクのキモになりそうな部分は…
トーン回路前の250pF(C29)はFenderアンプでは一般的な数値ですが…
800Hz位を中心としたスクープを作り出す記事には『ドリーム・シアターのようなサウンドが好きなら、最大250pFキャップを薦めます』
と書いてありますが…良くわからんですw500pFだと大体500Hzのスクープ…と…
なるほどね…この人にとってドリームシアターがどんな音なのかMODで分かると言うwww
しかしMODと言うのはなんでもそうですが実際は、記事を鵜呑みにせずにどんどん参考にして自分で試してみる事が大事ですね。
とりあえず200pFをインストールしてワニグチクリップでパラレルに色んな値のコンデンサを繋いで試して自分の一番気持ちいいと思うサウンドになるまで試します。大変ですが、これがまた楽しいと思わず、人の記事だけ見て同じ事してもMODなんて大変なだけでwオモシロくも何ともないですねw

今回のMODの山場ですw
"Marshall emphasis" circuit って言うのが今回一番気になった所で…
アンプサウンドにギラッとした特性を持たせる為のMODって事で…
ハイパスフィルタですね、Gainポットと12AXのグリッド間に470kの抵抗とコンデンサ(これは678Hz (500pF )または721Hz ( 470pF))を置きます。なるほど〜!!オモシロいですw
ただ、問題点は基板の加工が必要と…w

自分の場合はR26の横に基板裏面から表層に(基板は二面基板)シフトするランドがあったのでその部分を利用。12AX7の#2ピンに繋がるパターン部分をカット、ドリルでハンダスペースを作りそこにパラレル(並列)にした抵抗とマイカコンデンサをインストールしました。
また、V3 #1ピンから#7へと続くC22の部分にもハイパスフィルターを形成…と…ココは0.022uFと47k(1/2w)をシリーズ(直列)で…
(写真の向こう側ね)【More Gainが必要な場合は150kくらいまで大きくする事も可とありますのでここもヒアリングしてみると良いでしょう】

施行後お試し…(もちろんココからさらに交換したパーツがまだありますが…)
自分がオモシロいと思ったのは…C7 C23の電解コンのMODですね。
ここはエヘクタのOver Driveサーキットの歪み感をコントロールする部分、もちろんTSとランドグラフ、フルトーンも似たサーキットなのは言うまでもありませんがココで個性を出してます。アンプの場合、10uf/35vと容量も耐圧も必要なのでフィルムコンで代用出来る部分ではありませんが、飽和感のコントロールとでもいいますが…電解コンの質が良ければ良い音になるとは限らないのもオモシロい所です。わざとチープな(耐圧は守ってね)電解コンを入れてダーティにしてもオモシロいかもしれません。
後はパーツの数値を換えたり…もっとヘッドルームが欲しいのでこうしたいとか色々試してますので参考にすると良いかもしれませんね。
大事なのは【どうしたいのか?】
ココがぼやけるとパーツ屋さんが儲かるだけで大して効果がなかったりします(笑)
さて、編集後記(笑)
マトメですが…
今まではプレークするポイント、ブレークの仕方もダーティで小型アンプなんてこんなもん???って印象でしたが、ギターの入力に敏感に反応して…弦を撫でるようにすると鈴鳴りの何とも言えないクリーンサウンドに…ガッと引っ掻くと極上のオーバードライブサウンドに…
とこれはブルースにもハードロックにも使えるアンプになったぞと…
エヘクタで苦労して出す部分がこんなに簡単にでるなんてorzズルいですw
真空管アンプならでは…なんですけどねw
フォーラムでもLOWが足りねぇよ!!と言う意見がありましたが、Lyleも自分も無理にLowを出す必要は無いと考えてます。
実際、件のC7 C23のMODで幾らでもLowは出ますが…w(47uFとか笑えるw)ブレークしたようなダーテイさが残り、とても使える音にはなってませんでしたねwww
所詮EL84の小型アンプです、なぜ?Vox AC30が極上のベルトーンと言われるジリーンってクランチなのか?
6V6を使ったFender Deluxe5E3が人気なのか?考えてみればこれがギターサウンドとして自然と言う事に他ならないからですね。
大切な事ですので前述してますが再度警告。
小型アンプとは言え、プレート電圧330vと高圧部分もありますので、十分な対策と知識を身につけた人のみチャレンジしてみて下さいね。
そして…多忙で面倒くさがりなボクの代わりにボクのアンプをMODシテクダサイ←そこ?w