2014年12月14日

36w AMP Project 真空管及び、ポット周りの配線〜

さて、ちょっとの間インフォメーションが続いたのですが、アンプの記事を進めましょうw

前回の追記から…

電源部の所で触れたのですが、整流用コンデンサですが、これはツイストロック型と言われるものなのですが、マーシャルの裏蓋を開けると外側に真空管と同じ位のデカいブツが鎮座してますね。これが整流用のコンデンサで真空管を動作させるための電源の平滑化を行ってます。【アンプの電源を切ってもココの部分は危険部分でもあります】
Fender系アンプ等では一つ一つ単体のモノが載せられていたりしますが、マーシャル系等ではこう言ったスタイルのものが多用されてます。
ので、レイアウト上からもこのスタイルのものを探す訳ですが…

要するに450vの耐圧の電解コンデンサは、MalloryやPhilips他が製造していたのですが、現在では入手が難しく…選択肢が限られて来てまして、ことに、希望する容量値のコンデンサとなりますとまたさらにハードルが上がってしまいます。

じゃ代用品…と考えますが、ココの部分の容量は設計よりもあまり上げすぎるのも考えものです。
と言うのも、整流に携わっているこの電解コンデンサ、容量があまりに多くなってしまいますと、電源投入時のまだ暖まっていない状態の真空管に過大電圧が流れる事になってしまうからなのですね。←これが真空管の寿命を縮めてしまいます。その為にスタンバイスイッチなるものも付いているのですが…(この説明で何故スタンバイスイッチが付いているかも分かっちゃうと言うwww)ちょっと位なら大きくても問題ありませんが…容量が大きすぎても少なくてもやはり設計通りのパフォーマンスを発揮出来ないのは言うまでもない事ですね。(この辺は過去の色々な似たような回路から情報を集めるしかありません…)一番簡単なのは、設計通り作るってこと(爆)

まぁ、あまりかけ離れてなければ多い分に問題は無いとは思いますが…w
(40μF×3/450vなんて中々無いですw)
出来るだけ近似値にとどめる為にこう言うCap CANなる製品を流用しているのですね。
外観はこんな感じ…
IMGP1924.jpg

こう言った電解コンデンサの取り付けに関しては、あまりネット上でも触れられていないのですが、この手のコンデンサは、コモン(グランド)が一カ所(バスワイヤが固定してある所)と言う感じで、其々足(端子)が生えてます。周りの爪はグランドと繋がってますので外側に折って固定します。
(ゴメン写真撮り忘れてたのでw付けちゃった後の写真しかないorz)
IMGP1875.jpg
ベイクライト製のアダプターを介してシャシーに固定するのですが、コイツはギターアンプ。オーディオアンプの用に滅多に動かさないどころか、持ち運びは当たり前ですから、グランドが浮いてしまったりするとイケない(周りの爪をシャシーに固定するんですが、どうも不安w)のでバスワイヤと、さらに固定用のバンドで固定しておきました。
電源周りのグランドはココとトランス周りに集中出来ますね。

さて、基板はレイアウト通り配線し、シャシーに固定します。
そして、其々の真空管に配線します。
IMGP1873.jpg
プリ管(12AX7)周辺はこんな感じです。
ノイズ対策でインプットジャックから真空管への配線はシールド線を使いたかったのですが、ちょうど良いものが無く、ジョージエルスのシールドケーブルを流用してます(笑)IMGP1883.jpg

パワー管(EL84)周辺はこんな感じです。
18wに比べて二本多いのでちょっと混み合ってます。
(ちゃんとヒーター線の間違いも直してありますねwww)
IMGP1884.jpg



ちょっと引いて見た感じです。
IMGP1873.jpg

ポット周りの配線はこんな感じです。
長過ぎず短すぎず、シャシーに出来る限り這わせるようにしました。
IMGP1928.jpg

とりあえずコレで完成???
いやぁ、見てるだけで良い音がしそうです←w

次はチェック&MODデス。←MODする気満々w




posted by シュウ at 14:23| Comment(0) | TrackBack(0) | MARSHALL TYPE 36W Amp Project

2014年11月16日

British Style Amp Projectその1

パワー管御三家は6L6.EL34.KT88と言われますが、コレに対して、6V6やEL84はどうなんでしょ?
EL34は独特の歪みやすくちょっとダークな印象と併せてブリティッシュアンプそのものと言った真空管ですし、6L6はEL34よりもミッドに特徴があるゆたかなサスティーンが特徴、そして、KT88は大音量でもローミッドをしっかりクリーンに押し出してくれるパワフルな真空管。
6V6は小音量でもドライヴさせると素晴らしい倍音を奏でてくれます。EL84はスムースで柔らかいオーバードライブサウンドで独特の倍音はChimeと言われる独特の倍音が特徴です。
コイツはカソード・バイアス方式と言われるバイアス方式で駆動するミニチュア管と言われる真空管。
この球を使ったミニアンプをつくるビルダーが沢山居るとか…
Marshall 18wで検索すると幾らでも写真が出てくる。コイツをもうちょっとパワーアップして、通常2本のEL84で駆動するパワー部を、もう一つずつ足して、36wと言うちょっとオモシロい構成のものがあったので作ってみた。
コレね、実は18wにするには、二本パワー管を抜いて使えば良いと言うw(インピーダンスは倍になりますので、例えばセレクターが8Ωの場合は16Ωとして使います、セレクタが4Ωだったら8Ωのスピーカーと…まぁかんたんに計算出来ますなw)
IMGP1797.jpg
荷物はこんな感じで届きましたデカいですw
IMGP1804.jpg
中を明けるとびっしり梱包材が詰まってます。
オマケにネオプレーン製のドリンクホルダーが付いてましたw←

IMGP1806.jpg
おーw今回はゴールド地に黒文字のレタリングのまんまのプレート、フォントは適当なのねw
あまり拘る所ではないのでコレでヨシw
基板はフォーク型のタレットボードになってます。(タレット打つの大変だから助かりますw)

IMGP1807.jpg
あ、そうそう通常Marshall18wの回路ではInput2はトレモロチャンネルとなってますが、TMB(Treble Middle Bass)コントロールでInput1よりもゲイン段を多くしてパワーのある構成の回路になってますね。
シャシーはアルミ製これはいい感じですw(プレクシ期のマーシャルのシャシーはアルミ製です・現在のものはスチール製でわざわざアルミ製に換装する強者も居るらしいですねw)


出し惜しみしたい所ですが、カバリングをペイズリー柄のレザーにしてキャビ屋さんにオーダー。
所がですよ…奥さん!!事件です!!w

IMGP1801.jpg

ブティックアンプのようにSHORTYサイズでオーダーしたはずが、26インチしっかりありますねw
IMGP1803.jpg
コレどう見てもフルサイズキャブですw(スピーカーキャビネットは1932vですので)
インボイスを見て確認しましたが、しっかり蛍光ペンで"SHORTY"にチェックが入っているのにも関わらずwですwww まぁガムでも噛みながらテキトーにパーツ入れたのでしょうwアメリカ人の本質を見ましたねw
オマケに前々関係ない所にシャシー用の穴があいてますw
仕方が無いのでシャシーの穴をあけ直して…
いやぁトランスやら載せてからこの作業は出来ない事も無いですが重労働になりますので、気づいて良かったですw
(注…結果的にフルサイズキャブですがバンド関係者の評判は良かったです)

IMGP1819.jpg
アルミシャシーの保護シートを取っ払い、まずインプットジャック周りを…
何処から作業しても良いんですがw自分の場合ココが入り組んでるので何も付けないうちにやっつけちゃいますw

さて、次の重労働は…フィラメント配線です。ココは交流ですのでノイズをまき散らす部分(で、またフィルター回路でも取りきれないノイズでもあります。何故か?と言えばギターの信号は交流だからですフィルターは交流を流して直流(電源等)を通さない構造なので必然的に信号に混じります、アンプ設計で一番気を使う部分ですね)で、ゲインの高いマーシャルアンプの場合、軽く見るとハムだらけの使えないアンプになってしまうので慎重にしたい所です。
殆どのアンプの内部配線がシャシーの角を這うように配線されてます。

IMGP1849.jpg
まず12AXの初段から作業して行きます、寄り線の20AWGを使いました。あらかじめ撚ったモノをほどきつつ作業して行くとクセがついて次のフィラメントまでの配線が楽に…なったのか?どっちにしろ大変な作業ですwww

IMGP1848.jpg
EL84までやっつけます!!
(お気づきの方もいらっしゃると思いますが…12AX7と、EL84のフィラメントの配線が同じになってしまってますねw12AX7と、EL84のフィラメントの配線は同じピンに…ではありません、最終的に基板からの配線の時に気付き、基板を載せてから作業しましたが超大変なのと気分的にブルーになりましたwww)

その後、グロメットをハメて、電源トランスを位置アワセしつつ取り付けます。
アルミシャシーですので、ハンダは不可能ですので、グランドやフィラメント配線のターミナルでグランドを取るようにします、この辺りもビンテージアンプの写真等を参考にすると良いかも…
また、アンプを作った事が無い人には見慣れない、大容量のコンデンサは、大体2つもしくは3つ一緒になっていたりしますが、グランドは共通(コモン)で、クランプで固定します。
WeberさんはココをCapcanと言う製品で、Canの中に多分コンデンサが入ってるんでしょうねwww
40uF×3つとか、値が揃いづらいモノでもかんたんに作れますねw流石ですw
Fenderアンプではこの部分を別基板にしたりしてますが、マーシャルの場合は例外を除いてこのタイプのコンデンサになります。
グランドは何となく信号と分けたいとw16AGWのバスワイヤでシャシーに落としました。

IMGP1851.jpg

電源周りの配線です、整流用のフィラメント配線がしてませんが、これはWeberさんのCopper Cap Rectifiers と言うものを使用するからです、整流管シュミレートと謳っているだけあり、通常この部分をダイオードに交換しただけでは、整流管独特のフィーリングが失われるのですが(ほんの一瞬の事なのでプレイヤーに寄っては気づかない事もありますが、アタックがモグる感じとでも言いますか?それが独特のフィーリングで、ダイオードレクチにはないブルージーな雰囲気を醸し出してくれる事があります、ココをただダイオードレクチにただ交換しただけでは独特のフィーリングがなくなってしまうのですが、Weberさんのスゴい所は、これをシュミレートしてくれる所です)

大体シャシー部の加工と電源部分の制作が終了…
次は基板を作り、載せます。
posted by シュウ at 18:02| Comment(0) | TrackBack(0) | MARSHALL TYPE 36W Amp Project